きょうの判決(10月19日・横浜地裁)

・・・この日は、強制わいせつ致傷の罪に問われた被告の裁判員裁判が404号法廷で開かれた。被害者の意見陳述(裁判長が代読)の後に行われた論告で、検察側は「05年の裁判では3人の女性を強姦もしくは強姦しようとしたとして懲役9年の実刑判決を言い渡されている。更に13年12月には、強制わいせつで懲役3年の実刑判決を受け、17年4月に出所したばかり。本件は、前刑の執行終了から僅か2年余りでの再犯でもある」として、被告に懲役10年を求刑。対する弁護側は「事件前に配偶者との関係が上手く行かずにストレスを抱えていたが、本件犯行に性的意味合いは無く、傷害罪が成立するのみ」などとして懲役1年が相当と主張し、結審した。
 判決は10月28日に言い渡される予定。

①事件番号:令和2年(わ)第856号等
 罪 名:覚醒剤取締法違反、窃盗
 判 決:懲役2年4ヶ月(未決勾留日数60日算入)但し、7ヶ月の執行を2年間猶予し、その間に保護観察を付する。
 担 当:野村裁判官(単独)
 概 要:被告は今年の6月に横浜市神奈川区またはその周辺で覚醒剤を使用した上、同区三枚町の路上に駐車中の乗用車内で覚醒剤を所持した。更に、同月には横浜市緑区内の設備会社から電動工具(8万円相当)を盗んだ。判決理由の中で野村裁判官は、「覚醒剤の犯行には常習性が認められ、窃盗の犯情も芳しくない。累犯前科があるのにも拘らず、その服役後9ヶ月で再犯に及んでいる」として実刑判決を言い渡す一方、「窃盗の被害品は還付済みで更生への意欲を示しており、社会内処遇を認めて実効性を図るのが相当」などと一部執行猶予を認めた。

②事件番号:令和元年(わ)第1216号等
 罪 名:傷害、大麻取締法違反
 判 決:懲役5年(未決勾留日数270日算入)・罰金100万円
 担 当:梅本裁判官(単独)
 概 要:被告は仲間2人と共謀し、昨年3月~5月までの間に厚木市内の民家で大麻草134本を営利目的で栽培した。更に、同年4月には別の仲間と共謀して海老名市内のホテル駐車場で知人男性を鉄パイプで殴るなどして、男性に全治12週間の重傷を負わせた。弁護側は起訴事実を争っていたが、判決理由の中で梅本裁判官は「共犯者らの証言は大麻の栽培状況と整合し、暴力団との通話記録とも符合する。傷害の具体的な被害態様は診断結果等の客観的な証拠から裏付けられており、被害者証言の信用性は高い」などと指摘。その上で、「傷害の態様は危険で粗暴。身勝手な犯行に酌量の余地は無い。営利目的の職業的・常習的犯行で、大麻栽培の首謀者として厳しい非難は免れない」などとして、被告に実刑判決を言い渡した。

③事件番号:令和2年(わ)第848号
 罪 名:過失運転致死
 判 決:禁固2年6ヶ月・執行猶予4年 
 担 当:青沼裁判官(単独)
 概 要:被告は昨年8月に中型貨物自動車を運転して横浜市中区錦町の交差点を直進した際、黄色信号を看過して原付バイクと衝突して男性(当時26歳)を死亡させた。判決理由の中で青沼裁判官は、「制限速度の遵守や対面信号を留意するという基本的な注意義務を怠った過失程度は、到底軽視出来ない」としながらも、「赤信号に従わずに交差点へ進入したという被害者にも過失があり、これが本件事故を招いた一因でもある。遺族へは任意保険で賠償される見込みがあり、量刑上考慮すべき前科が無い」として情状酌量を認めた。

④事件番号:令和2年(わ)第1121号
 罪 名:過失運転致傷、道交法違反
 判 決:懲役10ヶ月・執行猶予4年
 担 当:景山裁判官(単独)
 概 要:被告は昨年6月に乗用車を運転して横浜市都筑区新栄町の路外施設から公道へ出て転回した際、右後方から来た乗用車と衝突し、運転手の女性(50歳)と同乗者の2人に加療2週間の怪我を負わせたのにも拘らず、現場から逃走した。判決理由の中で景山裁判官は、「被告人の運転態度は極めて危険で、過失は一方的。事故後には被害者に暴言を吐いた上に現場を離れ、約1km離れた板金工場へ修理を依頼しようとするなど、自己保身に走った態度は厳しい非難に値する」としながらも、「犯行後は反省・悔悟の情を示しており、近時に交通違反歴は無い。被害者へは任意保険で賠償される見込みがある」として情状酌量を認めた。

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この記事へのコメント

ダチュラ
2020年10月20日 17:25
大麻480万円分を自宅栽培か 通報で発覚・・・男逮捕(20/02/03)

末端価格で約480万円分の大麻草が自宅から見つかりました。

 無職の山中佑介容疑者(42)陶芸家の川端健太郎(42)は3日正午すぎ、神奈川県大和市の自宅で大麻草24本を販売する目的で、栽培した疑いで現行犯逮捕されました。警察によりますと、「山中容疑者が大麻を栽培しているようだ」と通報がありました。取り調べに対し、「営利目的ではありません」などと容疑を一部否認しています。自宅で見つかった大麻草は末端価格で約480万円分で、警察は販売ルートなどを調べる方針です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

一株20万!
これは栽培する人が減らない理由なのですかね
しかし裁判の傍聴がコロナで大変ですね
記事を楽しみにしています。
大麻についても栽培していても懲役5年と短いのですね
50年ほど出さないでほしいなと思います。
執筆者
2020年10月22日 22:13
昨今のコロナ禍で、海外との人的往来や物流が減少している上、国内では夜間に繁華街へ繰り出す人も減少している為か、警察や麻薬取締官にとっては検挙しやすい環境が整っている様子も窺えます。

大麻については、覚醒剤と比較すると量刑的には軽い傾向も見られますが、「厳罰化」は確実に進行しています。