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・・・98年の9月に所属していた暴力団の先輩組員と共謀し、クラブのホステス(当時20歳)を平塚市内のラブホテルへ強引に連れ込んで暴行・脅迫したとして強姦致傷の罪に問われた和田被告の公判が12月8日に横浜地裁で開かれ、罪状認否で被告は起訴事実を認めた。 冒頭陳述で検察側は、被告は事件当時稲川会系遠藤組に所属していた事や、指名手配後も10年近くにわたって逃亡していた事などを明らかにした。対する弁護側は、被告は暴力団を既に脱退し、被害者とは示談交渉中である事や、3年前に女性と同棲して真面目に働いていた事を明らかにした。 証人尋問(被告の婚約者)を経て行われた被告人質問で、弁護側から指名手配の件について問われた被告は「4,5年前に(公開捜査番組の)テレビに出て、周りから連絡が来た」などと述べ、自身が指名手配されている事を認識していたと明言。一方、検察側から逃亡中の生活状況を問われると「言いたくない」と証言を拒否。出頭しなかった理由については「知人に罪名の事を言いたくなかった」と、訳の分からない釈明に終始した。 公判最後の論告で検察側は、「本件は、被告人が幹部組員と輪姦するという極めて悪質な事案。被害者の人格を踏みにじる行為で、犯行動機に酌むべき事情も無い。また、逃走後の生活状況を明らかにしないなど犯行後の情状も大変悪い」として、被告に懲役5年を求刑。対する弁護側は、「被告人は自分より組の上位者に誘われたのであり、積極的に犯行を企てたものではない。先輩組員に対しては既に懲役4年の実刑判決が確定しており、量刑に際しては共犯者の刑も考慮すべき。今後は婚約者の監督も期待出来る」などとして執行猶予を求め、結審した。 判決は12月22日(10:00〜)に言い渡される予定。 (傍聴席) 法廷に姿を現した和田被告は、判決直前に36歳の誕生日を迎える。10年にもわたる逃亡生活に疲れたのか頬はコケ落ち、筆者よりも老けていた。 どうせなら早く出頭して刑務所で規律正しい生活をしていた方が被告の健康の為にはかえって良かったのでは、という気もしてならなかった。 まず、本事件で最も気になるのは「一体、被告はどこに10年間も潜伏していたのか?」という点である。この点について、証人尋問に立った被告の彼女(一応、婚約者らしい)などの話を総合すると、少なくとも3年前から新宿区西早稲田付近で生活していたようだ。 そう考えると、指名手配犯の多くは新宿や池袋といった繁華街の雑踏に紛れて息を潜めている可能性も高く、ある意味人間関係の希薄な社会がこうした「逃げ得」を許すような土壌を生み出しているとも言えるのかも知れない。 ちなみにこの被告、上述の通り4,5年前に放送された民放の公開捜査番組で紹介され、それに気付いた知人から指摘を受けたのにも拘らず逃げ回っているような、ヤクザの風上にもおけない(?)卑劣漢である。法廷でも都合の悪い事は「言いたくない」を繰り返す一方、「ヤクザを辞めたら事件を起こす必要も無かった」「これ以上人に迷惑をかけなくない」などと、あたかも自分は善良な市民であるかの如くの釈明をしていた。 しかし、さんざん逃げ回っておいて、いざ逮捕されるや「罪は自分が全部かぶる」などと大風呂敷を広げた所で、説得力は皆無である。確かに、今回証人に立った被告の彼女と言い、かくまった知人と言い、証言をすればするほどボロが出るのは確実の情勢だったので、「これ以上の悪あがきはかえって罪を重くするだけだ」との計算は働いたのだろう。ならば、はじめから出頭して服役すれば済んだ話なのである。 今後の焦点は、やはり量刑である。事件の首謀者に対しては上告審で懲役4年が確定しているそうだから(つまり、現時点に於いては出所している可能性が高い)、弁護側としては「せめて4年か、若しくはそれ以下にして欲しい」と言うのが本音のようだが、テレビ番組で取り上げられ、その事を知人から指摘されても逃げ回っていたという「犯行後の情状の悪さ」を裁判所がどう判断するのか、筆者としては注目しない訳にはいかない。 (追補) 本事件の判決公判が12月22日に開かれ、鈴木裁判長は被告に懲役2年4ヶ月の実刑判決を言い渡した。 尚、この日は判決前に弁護側から弁論再開の請求があり、弁護側は被害者と200万円で示談が成立した旨の証拠資料を提出。それを受けた検察側は求刑を懲役4年に変更した為、裁判所の合議が長引き、言い渡しまでに20分以上もかかるという異例の展開となった。 恐らく、実刑は”既定路線”だった筈であるが、示談金の額が比較的多額であった事もあり、酌量減刑の幅をめぐって3人の裁判官で意見の相違があったのだと考えられる。 |
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